移送と消滅時効の主張
過払い金返還請求での、貸金業者の主張は大体決まっているため、反論の対策を前もって考えておくとよいのですが、裁判が長引けばその分リスクは大きくなり、主張の裏にある糸を的確に把握し、対応していくようにしてください。
貸金業者の主張として考えられる事柄を大きく分けると4つに分けられ、移送の主張と消滅時効の主張、みなし弁済や推定計算への反論があります。
これらの主張をする目的は決まっていまして、裁判を断念させることにあるのですが、移送の主張として貸金業者は、本店が東京にあるから裁判を起こす場所も本店の住所を管轄している裁判所でやらなければならないと言う主張をしてくるのです。
このような主張は当然認められませんが、訴状の提出は原告本人が住んでいる住所を管轄する裁判所で行う事ができ、貸金業者もこのことを分かっていながら、原告に精神的圧迫をかけて、裁判を断念させようと主張してきます。
消滅時効の主張に関しては、貸金業者は10年以上前に発生した過払い金は無効であると主張してきますが、最終取引日の翌日から10年未満であれば、原則として時効は成立していませんし、今でも取引が続いている場合は、時効が成功する可能性は少ないという事を主張すれば何の問題もありませんし、現在も取引が続いている限り、途中で発生した過払い金は基本的に借金の返済にあてられます。
みなし弁済
みなし弁済と言う言葉を聞いたことはあると思いますが、この「みなし弁済」とは、あらゆる厳格な要件を満たしている場合に、利息制限法の法定金利を超えるグレーゾーン金利の支払いを有効にするものでして、貸金業者は要件に満たない場合でも、みなし弁済を象徴して、裁判を長引かせるようにしてきます。
現在では、みなし弁済を認めることはないのですが、その理由として、最高裁判所がみなし弁済を否定したことによる判例がでたことにあります。
貸金業者が、みなし弁済を主張してきた場合は、この判例を出してしまえば、貸金業者の主張は根拠のない不当な主張であることが明確になります。
通常は、訴状と一緒に計算書を用意する必要があり、取引履歴から引き直し計算を行いますが、取引履歴を開示しない貸金業者もいますので、推定計算書をして提出することになるのです。
しかし、貸金業者はこの推定計算の妥当性を争ってくることもあるのですが、この場合は、1回目の口頭弁論で、取引履歴の開示を再び請求し、相手が開示してきたら引き直し計算をして、修正した過払い金請求金額を申請し直します。